映画「スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー」と全国7都市で受け継がれてきた日本の伝統工芸が特別にコラボレーションし、各地の職人たちによる7つの伝統工芸作品が完成しました。あわせて、日本各地を「我らの道」でつなぐ特別映像も公開されています。
ジョージ・ルーカスは、日本文化や黒澤明監督の映画「隠し砦の三悪人」「七人の侍」などの時代劇から大きな影響を受け、「スター・ウォーズ」を生み出しました。日本の鎧兜はダース・ベイダーのマスク、刀はライトセーバー、着物や帯はジェダイのローブのデザインへと反映されるなど、「スター・ウォーズ」には日本文化の要素が随所に息づいています。
さらに、本作を手掛けたジョン・ファヴロー監督は、10歳のときに「スター・ウォーズ/新たなる希望(エピソード4)」を映画館で観たことで人生が変わったと語っています。本作の制作にあたっては、ルーカスが影響を受けた日本文化や時代劇を研究し、「子連れ狼」の拝一刀と大五郎の親子関係を参考に、マンダロリアンとグローグーの絆を描きました。日本文化と深い結びつきを持つ本作だからこそ、日本各地の伝統工芸との特別なコラボレーションが実現しました。
宮城県「台ヶ森焼」制作者/七ツ森陶芸体験館 安部元博
伝統工芸で大事にしていること
師であり、父である初代窯元は、茶の湯の精神である「侘」と、格調高い「雅」を作陶の理念として確立しました 。二代目としてその精神を受け継ぎながら、新たに時間の積み重ねがもたらす静かな美、すなわち「寂」の思想を加え、創作の根幹としています 。
今回の作品に込めた想い
マンダロリアンが賞金稼ぎの過程でグローグーと出会ったことはある意味アクシデントとも言えますが、台ヶ森焼の独自技法である莫迦焼締も東日本大震災というアクシデントから生まれた技法です。本作の壮大なストーリーの中でも、私たちの生活であっても、起こってしまった出来事をいかに良い方向に向かわせていくかという意識から生まれるものがあると今回の制作を通じて改めて感じました。
静岡県「お茶染め」制作者/駿府の工房 匠宿 染工房長/お茶染め Washizu.代表 鷲巣恭一郎
伝統工芸で大事にしていること
ものづくりで大切にしているのは、技術だけでなく「どう生きるか」という価値観ごと弟子に受け継ぐことだ。対話を重ねながら一人前として送り出し、文化をつないでいく―それが私にとっての「道」だ。スター・ウォーズシリーズもまた、登場人物それぞれの背景や葛藤、正義や絆を描いている。
今回の作品に込めた想い
お茶染めは、純粋な染料と違い色素以外の雑味が多く含まれる。分子の世界で互いに打ち消し合い、結び合うことで色に奥行きが生まれる。今回はその奥行きや関係性を、マンドーとグローグーの絆と重ねながら表現した。染めながら寸胴鍋の黒い染液を眺め、もしこの中であの壮大な物語が展開しているのだとしたら…そんなロマンを感じながら楽しんで制作した。
石川県「輪島塗」制作者/芝山佳範
伝統工芸で大事にしていること
輪島塗沈金師として、伝統技術を護る事を律して作品の制作を行って参りましたが、一昨年の震災を機に自身の在り方を見つめ直す事となりました。それまでは、塗師が丹精込めて仕上げた漆の塗膜を損なう事無く、携わった人達への感謝とお渡しする方への想いを込める事を決めごととし、沈金鑿で描き彫り、絵柄を金粉で浮かび上がらせておりました。今はそれだけではなく、伝統を絶やさず未来へ紡ぐ温故知新の精神が、我が”道”です。
今回の作品に込めた想い
この作品をテーマに何を制作するかと考えたときに、マンダロリアンのシンボルであるヘルメットに模様をつけることに着目しました。日本といえば富士山ですし、映画が日本一のヒットを記録して欲しいという願いも込めて、富士山の絵柄を入れました。輪島塗はお椀などが多いですが、このようなヘルメットに描くことで世界に輪島塗を知ってもらえる良いきっかけになるのではないかと思っています。
京都府「京和傘」制作者/京都和傘屋辻倉 辻野憲昭
伝統工芸で大事にしていること
和紙、竹、木、糸 それぞれの自然素材を活かし古来より受け継がれてきた伝統の技法で一本一本丁寧に製作を行っています。素材の選定から製造工程に至るまで、先人たちが築き上げてきた技と心を守り続けています。時代が変わってもこの基本を崩さず丁寧に作り続けることこそが変わらぬ価値と美しさを生み出す私たちの流儀と思っています。
今回の作品に込めた想い
和傘はかつて“大切な人を護るため”の守護具でした。マンダロリアンがグローグーを護る姿を和傘で表現できると思い製作しました。また二人の姿を大小のサイズ差で表現し常に寄り添い互いを感じながら進む姿を重ねています。離れることのない距離感と静かな絆を和傘として仕立てました。
大阪府「文楽人形」制作者/製作 国立文楽劇場技術室、人形拵え 五代目 吉田玉助

伝統工芸で大事にしていること
江戸時代から続く「人形浄瑠璃文楽」のかしらは、現在もほぼ変わらぬ材料や工法で製作され
ています。かしら作りで心がけているのは「100%やりきらない」という師匠の教えです。かしらは人形遣いが構えて初めて魂が宿るものですが、作り手が自らの魂を込めすぎると人形遣いの妨げになるため、余白を持たせて遣い易さを重視しています。作家ではなく職人であることを大切にしています。(かしら製作者)
今回の作品に込めた想い
STAR WARS を初めて観たのはテレビ放送(ep.4)。プラモデル作りが好きで、中学生の頃から模型雑誌でも SW特集が組まれるようになり、映画と共にファンになりました。特に旧3部作(ep.4~6)が好きで、「マンダロリアン」はその世界観が続いていてとても楽しんでいたので、今回の企画の話を伺った時、是非やらせて欲しいと即答しました。自分の本職を通じて SW に関われたことを大変嬉しく思います。(かしら製作者)
広島県「けん玉」制作者/有限会社田畠塗装 重丸貴広

伝統工芸で大事にしていること
立体的で重厚な質感のマンダロリアンのマスクを、広島県廿日市市で生まれ 100 年以上の歴史がある「けん玉」の球体に落とし込む色付けを凄く拘りました。下地の調整を丁寧に行い、光が当たらない場所でも凹凸の印影を表現して、格好良くリアルに見えるように心掛けました。また、調色後グラデーションになるように層を重ね、ベスカーの光沢に近づけるよう意識しました。
今回の作品に込めた想い
本作の制作が発表され、映画館で観られることを楽しみにしていましたが、まさか自分が関連した仕事に関われるとは思ってもいなかったので驚きました。子供のころから長年ファンである「スター・ウォーズ」に関連した仕事ができることは何かの縁を感じますし、感慨深いと思いました。
福岡県「城島鬼瓦」制作者/渋田瓦工場 市川卓司

伝統工芸で大事にしていること
戦士集団マンダロリアンに掟があるように、瓦作りにもいくつか掟(お約束)があります。水分量や乾燥時の注意点、強度や乾燥のための構造などです。師から学び、自身で失敗と成功を繰り返しながら繋いできた伝統の技と掟。これを守りながら、一つ一つの瓦を丁寧に作り上げ、時には新たなものを制作し、瓦の文化を繋ぎ守り続けることを大切にしています。
今回の作品に込めた想い
素顔が見えないマンダロリアンに対し、グローグーの瞳は、本作の中でも一番注力しました。マンダロリアンとの絆はもちろん、グローグーの可愛いだけではなくフォースを秘めた強さを表現。過去のSWの楽曲を聴きながら、焼きあがった瓦のマンダロリアンがベスカーのように輝く姿をイメージし、ワクワクしながら制作しました。
どんな任務も完璧に遂行するマンダロリアンの信条「我らの道」。そして、日本各地で受け継がれてきた伝統工芸の「道」。大切なものを守り、掟を重んじ、技を継承するという精神は共通しており、マンダロリアンとグローグーの絆、日本文化を守り伝えてきた職人たちの絆とも重なります。
決して人前でマスクを外さず仲間を守り抜くマンダロリアンと、受け継がれる型や技術を守り続ける日本の職人たち。その想いが重なり合うことで、日本各地の伝統工芸と「スター・ウォーズ」による深みのある特別なコラボレーションが実現しました。
本作の舞台は「スター・ウォーズ/ジェダイの帰還(エピソード6)」の後。ダース・ベイダーの死によって帝国は崩壊し、銀河に平和が訪れるかに思われました。しかし、新共和国の統治は銀河全域には行き届かず、帝国軍の残党や無法者たちが各地で暗躍していました。
我らの道を信条に生きる伝説の賞金稼ぎマンダロリアンと、強大なフォースを秘めたグローグー。「あいつは俺より長生きする。永遠には守れない」という言葉が示すように、父子を超えた絆で結ばれた2人は、帝国復活を目論む新たな戦争を阻止するため、新共和国から依頼を受け、壮大な運命へと立ち向かいます。
来年は、「スター・ウォーズ/新たなる希望(エピソード4)」の全米公開から50周年を迎える節目の年です。さらに2027年5月には、ライアン・ゴズリング主演の映画「スター・ウォーズ/スターファイター(原題)」の公開も控えています。
7年ぶりに映画館へ帰ってくる「スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー」は5月22日(金)に日米同時公開。
1977年の誕生以来、映画界とエンターテイメント史に大きな影響を与え続ける「スター・ウォーズ」シリーズ。その最新作が、7年ぶりに映画館の大スクリーンに登場します。物語はダース・ベイダーの死後、帝国崩壊で無法化した銀河を舞台に、孤高の賞金稼ぎマンダロリアンが、フォースを持つ子ども・グローグーを依頼人に届ける任務から始まります。一度は引き渡すも不思議な縁を感じた彼は掟を破り、二人は親子のような絆を育みながら旅を続けます。監督はジョン・ファヴロー、マンダロリアン役はペドロ・パスカル、さらにシガーニー・ウィーバーも出演する、壮大な“愛と喪失”の物語です。
マンダロリアン/ディン・ジャリン
孤高の賞金稼ぎ。幼い頃に両親を失い、厳しい掟を敷く戦士集団マンダロリアンに迎え入れられ、名を捨て、装甲とヘルメットに身を包み、素顔を他人に見せることなく活動する戦士となる。どんな状況であっても決して諦めることのない一匹狼。
グローグー
偉大なジェダイ騎士ヨーダと同じ種族の孤児。いたずら好きで食いしん坊。まだ子どものため言葉を話すことはできない。(幼いので自由に使いこなすことはできないが)強大なフォースの力を秘めており、帝国軍の残党に狙われている。
ジョン・ファヴロー(監督・脚本・製作)
1966年、米・ニューヨーク出身。大学卒業後に俳優デビューし、1996年に監督・脚本・製作・出演した「スウィンガーズ」を発表し高評価を集める。その後「エルフ 〜サンタの国からやってきた〜」、「ザスーラ」を監督した後、2008年にマーベル・スタジオ初作品「アイアンマン」を監督し大成功を記録する。以降も俳優としてマーベル・スタジオ作品に出演する一方、映画監督として「ジャングル・ブック」、「ライオン・キング」をヒットさせ、自身も出演する「ザ・シェフ・ショー -だから料理は楽しい!-」も好評。2019年からドラマ「マンダロリアン」で監督・脚本・製作総指揮を務め、ファンから絶賛を集めた。本作と「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」でマンダロリアンのひとりパズ・ヴィズラの声を演じている。
デイヴ・フィローニ(脚本・製作)
1974年、米・ペンシルベニア出身。アニメーション監督として「アバター 伝説の少年アン」を手がけた後、ルーカスフィルムに移り、2008年から「スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ」の映画とテレビシリーズの監督を務める。また、2014年に始まった「スター・ウォーズ 反乱者たち」では原案・製作総指揮・総監督を務める。ドラマ「マンダロリアン」「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」ではエピソード監督、製作総指揮を担当。ジョージ・ルーカスからの信頼も厚く、2023年からルーカスフィルムのチーフ・クリエイティブ・オフィサーを務めている。
原題: Star Wars: The Mandalorian and Grogu
監督: ジョン・ファヴロー(「マンダロリアン」シリーズ、「アイアンマン」)
製作: キャスリーン・ケネディ、デイヴ・フィローニ、イアン・ブライス
音楽: ルートヴィッヒ・ヨーランソン(「マンダロリアン」シリーズ、「ブラックパンサー」)
キャスト: ペドロ・パスカル、シガーニー・ウィーバー
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
関連リンク
スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー公式サイト
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